この記事では、投資の基本について投資初心者の方にもわかりやすくまとめてみました。
投資についての理解を深めたい方や、自身の資産を増やすきっかけにしたい方の参考となれば幸いです。
目次
NISA(ニーサ)を始める前に知っておきたい!人生設計としてのライフプラン
ライフプランとは、将来に向けた人生の設計図のことです。
人生における就職や結婚、子どもの教育、住宅購入など、さまざまなイベントを想定して、どのくらいのお金がかかるかを考えて準備したり、あるいは病気や災害といった想定外の事態に備えたりしておく必要があります。
また、老後の生活や相続についても考えておく必要があります。
ライフプランは、お金と密接な関わりを持っているので、具体的にライフイベントを考えてお金に結びつける必要があります。
自分のライフプランを早いうちから考えておこう!
NISA(ニーサ)を始める前に知っておきたい!貯蓄と投資の違い
将来に向けてお金を準備するには、「資産形成」を行っていく必要があり、資産形成には「貯蓄」と「投資」の2つの方法があります。
「貯蓄」とは、金融資産全体を指し、お金を増やすための多様な選択肢の総称。
「貯金」とは、現金などすぐに使えるような形でお金を貯めておくこと。
「預金」とは、金融機関に預けているお金のこと。住宅購入などのローンに引き落としのために口座に入れておく場合なども。
「投資」とは、利益を見込んで自己資金を投じて資産を増やすこと。
「投機」とは、短期的な値動きに注目してお金を投じる行為のこと。
似たような言葉で混乱しそう…💦一緒にマネーリテラシーを高めましょう!
NISA(ニーサ)を始める前に知っておきたい!2つの収益タイプ
投資で得られる収益には、大きく分けて「インカムゲイン(運用益)」と「キャピタルゲイン(売却益)」の2つのタイプがあります。
インカムゲイン(運用益)とは
インカムゲインとは、資産を保有している間に継続的に得られる収益のことをいいます。
株式投資で株を持っているともらえる配当金や株主優待、不動産を貸し出している間に得られる家賃収入などが該当します。
長期的にリターンを受け取りたい場合におすすめだね!
キャピタルゲイン(売却益)とは
キャピタルゲインとは、保有している資産を売却したときに得られる収益のことをいいます。
例えば、100万円で購入した株が120万円に値上がりしていたら、差額分の20万円がキャピタルゲインとなり、購入した時よりも高い価格で売却し利益を得ることができます。
場合によっては一度の取引で大きな利益を得られる可能性があるかもね!
NISA(ニーサ)を始める前に知っておきたい!複利効果
複利とは、利子に利子がつくことをいいます。
例えば‥
元金(もともとのお金)が100万円あり、この100万円を金利2%(年利)で1年間預金したとすると、1年後には102万円になる。この場合、2万円は、元金に対してついた利子である。この2万円も含めて(つまり102万円を)再び金利2%で1年間預けると、1年後には104万円となるのではなく、104万400円となる。この400円は、利子である2万円についた利子である。
このように、利子にもまた利子がつくことを、「複利」といいます。
投資には、中長期的に行っていくことで、投資資金を運用して得られた利益が更に運用されて増えていく「複利」の効果があります。
また投資期間が長いことで、投資による価格変動リスクが小さくなり、安定した収益が期待できますね。
投資期間が長いほど、複利効果も大きくなるんだね!
これに対して、利子を元金に組み入れない場合、上記の例でいうと、利子の2万円を元金100万円に組み入れず、100万円のみを再び金利2%で預けたとすると、1年後には104万円であった(100万円+1年目の利子2万円+2年目の利子2万円)。
このような運用を「単利」での運用という。
NISA(ニーサ)を始める前に知っておきたい!投資リスク
投資を行うことでのリスクとは
投資には「リスク」があり、それがどのような内容なのかを正しく理解しておくことが重要です。
投資における「リスク」の代表的な例を把握しておきましょう。
リスクの種類 | リスクの内容 |
株価変動リスク | 株(株式)の価格が上下する可能性のこと。 |
信用リスク (デフォルト・リスク) | 株や債券の発行元の財務状態が悪化し、利子や元本の支払いができなくなるリスク |
流動性リスク | 資産を売りたいときに、希望する価格やタイミングで売れないリスク |
金利変動リスク | 金利の変動によって、債権の市場価格が変動する可能性のこと。 |
為替変動リスク | 外国の資産を保有している際に、為替レートの変動によって価格が変わってしまうリスク |
これらの「リスク」はいわゆる「危険」や「損失」のことではなく可能性のことを意味している点に注目しましょう。
リスクとリターンの関係性を理解して、最初は少額から始めた方がいいですね。
NISA(ニーサ)を始める前に知っておきたい!代表的な投資の種類
投資の種類や特徴を理解し、自分の目的に合った投資手法を選ぶことが大切です。
投資信託
投資信託とは、資産運用のプロに資金を預けて自分の代わりに運用してもらう商品のことをいいます。
プロの運用によって利益が出たら、預けたお金の割合に応じて還元される仕組みとなっています。
債券
債券とは、国や地方公共団体、企業などが資金を調達するために発行する有価証券のことです。
満期まで保有すると額面金額が返済されることから、比較的リスクが低い投資手法と言われていますが、財政危機や倒産などによって額面金額が返済されないリスクもあるので注意が必要です。
株式投資
株式投資とは、企業が発行している株式を購入してリターンを狙う投資方法です。
株式を購入することで、保有する株式の数に応じた優待や配当金、株主総会などにおける議決権を得られます。また、購入した株式の価格が上がったタイミングで売却することにより、キャピタルゲインを得られます。
不動産
不動産投資は、アポートやマンション、土地などを購入して貸し出すことで家賃収入を得られる投資方法です。
安定した家賃収入を得られるだけでなく、不動産価格が購入時よりも高くなっていればキャピタルゲインを得られます。
レバレッジとは?
レバレッジは、てこという意味で、借入金を利用して大きなリターンを得る投資方法のこと。
FX(外貨為替取引)
FXは、Foreign Exchange(外国為替証拠金取引)を略した言葉で、少額で始められる世界各国の通貨による投資です。レバレッジを効かせて少ない資金で大きな利益を狙うこともできます。
仮想通貨(暗号資産)
仮想通貨とは、デジタルデータに変換された通貨のこと。
電子的な方法により記録されている財産的価値のことで、円やドルなどなどの法定通貨とは異なり、国家による価値の保証がされていないという特徴がある。
NISA(ニーサ)を始める前に知っておきたい!分散投資
分散投資とは、リスクを抑えて安定したリターンを目指す投資方法です。
分散投資には、「資産・銘柄」の分散や「地域の分散」などのほか、投資する時間(時期)をずらす「時間(時期)分散」という考え方があります。
資産・銘柄の分散
資産・銘柄の分散とは、1つの商品だけで運用をしないということ。
株式・債券、国内・海外など、投資対象を分散させることで、リターン(利益・損失)の平準化が期待できます。
資産分散をするときは値動きの特徴が異なる商品を複数保有した方が良いです。
地域の分散
投資対象地域の性質による値動きの違いに着目して、異なる状況にある地域の資産や銘柄、通貨を組み合わせて投資を行うのが「地域の分散」の手法です。
国内と国外、あるいは先進国と新興国のように、異なる国・地域の資産・通貨を組み合わせて投資を行うことで、他の資産や銘柄の値上がりでカバーする、といったように、保有している資産・銘柄の間で生じる価格変動のリスク等を軽減することができます。
時間(時期)の分散
一度に多額の投資を行うのではなく、積立投資信託のように、少額・定期定額で投資を行うことで、時期による値動きに応じて、価格が高い時期には少なく、価格が低い時期には多く投資を行うのが「時間(時期)の分散」(ドル・コスト平均法)の手法です。
市場環境が変化する中でも、一時的な価格変動のリスクを分散させる効果が期待できます。
さらにこれらの「資産分散」「地域分散」「時間分散」をしつつ「長期保有」することも大切です。
長期保有により、リターン(利益・損失)のブレが少なくなり、投資資産の安定成長が期待できます。また、運用期間が長いほど、債券の利金や株式の配当等による複利効果も得ることができます。
資産運用を始める前に考えたいこと
人生100年時代と言われる今、お金に困らず過ごすためにも「老後の生活」を見据えて長期的な視点で資産形成を始めることが大切です。
iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)といった税制が優遇される制度も設けられています。なかでもNISAは2024年1月から新たな制度となり、より使いやすくなったと思います。
老後資金の不足を補う手段としてこのような制度を活用するのも1つの方法です。
資産形成の大切な目的をしっかり確認した上で、自分に必要な運用をスタートしていきましょう。
以上、参考となれば嬉しいです。